クリニック通信Clinic Letter

6月の診療室だより

一言目にはビールが飲みたいなあ、と訴えるUさん。この間飲んだのは正月だったから、もう4カ月も飲んでいないんだ。肝臓を悪くしてからビール断ちに踏み切り、最近ではすっかり元気になっています。皮脂欠乏による身体中の痒みも薄れ、体調不良は過去のものとなりつつあり、ビールのジョッキが目の前に浮かぶようです。
待望の孫が生まれて、今日も朝から自転車で札幌の中心部まで孫の顔を見に行ってきたばかりで興奮状態。今夜は孫の顔を思い浮かべてビールを飲みたい、飲みたい、と身体中で訴えています。
ステイホームですっかり会合がなくなったため、仲間との付き合いが激減、酒好きには困った世の中になっています。一方で、自宅飲みが主となった人の中にはアルコール漬けになってしまう人も出てきています。会合の中では周りの目がアルコール量の制限に多少働くのかもしれません。
馬で当てたら前のように飲ませてくれるかもしれないよね、といつものように札幌の馬券売り場へ自転車で向かいます。千円持って、勝てないんだよね、全く。孫とビールと、そして次に好きな馬、Uさんの一週間はこの3つで回っています。涙ぐましい努力でこの3つを追いかけているUさん、ステイホームが終わっても明るい?希望を持って、千円入りの財布が一万円でいっぱいになることを夢見て、自転車に乗って今日も目指します。一度も勝ったことのない馬券を求めて。

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