クリニック通信Clinic Letter

7月の診療室だより

6月に入ると海辺R市も緑が濃くなり一気にいろんな花が咲き乱れます。広い庭が自宅前に広がるAさんの家にも、遅咲きの桜やつつじが満開となりました。今年は例年になく豪華な咲き方で庭一面を被ってしまっている感じです。春先から身体のだるさを訴えるAさん、あまりにキレイに咲くと人が死ぬと言われていると心配しています。世の中コロナ肺炎が蔓延し、隣近所も疑心暗鬼、花にも疑いをかけたくなる気持ちも分からないではありません。庭の花々が豪華に咲き乱れれば乱れるほど心は動揺、頭がボーっとして来るのが分かるとか、家に閉じこもること3カ月、食欲だけは落ちることなく5kg増加の結末となりました。
3月から始まるステイホームの大号令、北海道中で自粛自粛の掛け声の響く中、気の弱い人達はもろに運動不足に陥りました。多くの人がこれ幸いとばかりにスウィーツに集り、ほとんどの人が自分の体型の変化に、ベルトの次の拡大に呆然としています。
一気に持病の糖尿病の悪化に直面したAさん、美しいR市の海岸は更に美しさを増してAさんを迎えてくれました。3密とは遠くかけ離れた生まれ故郷の浜辺はAさんの鬱状態をすっかり取り払ってくれました。もちろん、糖尿病は格段に改善。溜め込んだ大量の脂肪は徐々にではありますが確実に減少に向かっているようです。

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