「先生、クリニック受診する時、朝食を抜いて来て下さいと言われているけど今朝も食べちゃいました。目の前に食べ物があると止められないんです。食べ物を前にして我慢すると身体が震えてくるんですよ、本当に」Aさん68歳の話題は今日も食欲です。肥満は敵の風潮の中で90kg近いAさんはダイエットとは無縁の存在です。
「ともかく食べたいんです、食べることが私の生きがいなんです(悪びれた風もなく)、そして食べたら寝るんです、これが気持ち良いんです。朝起きたら食べることばかり考えています。新聞でバイキングをやっている所を調べるのが日課になっています」
「そんなに食べまくってご主人は何も言わないんですか?」
「うちのパパは太っているのが大好きなんです。我が家はみんな肥満の食道楽一家です」
ここまで開き直った過食家は初めてですが、くったくなく話すAさんの明るい笑顔には罪悪感のかけらもなく、好感度満点です。こんなに楽しく何でも食べてくれたら、食べまくってくれたら、食べられる食材も満足してくれるのかなと思ってしまうほどです。
「心配な点は一つ、私の糖尿病はどうなっていますか?」「糖尿病は糖尿病ですが、糖尿病の薬が必要な程ではありません」との返答にほっとした顔つきです。安心と満足を胸に今日もAさんの笑顔は満開です。