クリニック通信Clinic Letter

2月の診療室だより

いつもなら10人以上集まる年末年始、今年はひっそりとして夫婦2人の年取りとなりました。国をあげてのステイホーム指示で、にぎやか好きのDさんにとってストレスの捌け口の見いだせない2021年の年明けとなりました。そして向かったのは、通りを隔てた所に立つ千秋庵。チラシを片手に飛び込みました。お目当てはその日売り出しの福袋。店内はすでにたくさんの人でいっぱいでしたが、何とか一つをゲットしました。段ボールには各種お菓子と、ケーキが満載。糖尿病の禁止項目が食卓いっぱいに広がりました。酒好きのご主人が独り酒を飲む中、三が日が過ぎました。
手稲山クリニックは1月4日に2021年をスタートしました。そしてその中に、おずおずとドアを開けるDさんがいました。何もしない、何も話さないご主人と2人だけの年末年始は初めてなんです、今までは子どもたち、孫たちがいて緩衝材になってくれていましたが、今年は夫婦2人、気まずい時間だけが過ぎていくんです、こんな人にこれからも付き合って行くなんて考えただけでぞっとしてしまうんです、仕事と思って家事をこなしていますけど、コロナ禍で話題になっている時短協力金とか雇用調整助成金とかの対象にはならないでしょうか?と訳の分からないことを口走るDさんでした。
とりあえず血糖300mg、ヘモグロビン10%を改善させるのが先決ですね、糖尿病は待ってくれませんから。

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