クリニック通信Clinic Letter

12月の診療室だより

いつもこの時期になると思うんですよね。来年はきっと楽しいことが待っててくれるって。去年の暮れは子供たちが定山渓温泉に連れて行ってくれて楽しかった。だから今年はもっと楽しいことがあるようにって定山渓の神様にお祈りしてたんだけど、このコロナ騒ぎでしょう。家からは出られないし、脚のむくみはひどくなるし、散々。88歳のNさんはぼやくことしきりです。こんな脚じゃ薬も減らないし、ずっと納豆も我慢してきてるのに、と血栓症の脚を恨めし顔で眺めています。
コロナ禍の中で、下肢血栓症は明らかに増えてきています。家に閉じこもった高齢者は散歩もパークゴルフも控え、一時金の大盤振る舞いのあとに年金支給額の減額が来るのではと怯えています。安くて美味しい納豆を食べたくても血栓予防薬のワーファリンに代わる薬はワーファリンの20~30倍と高価です。年金生活者にとってこの差は甚大です。
88歳の年寄りにはだんだん住みにくくなってるよね、コロナは来年にはいなくなってくれるんだろうか。楽しいこと一つくらい待っててくれるよね?先生も私と一緒に長生きしようね!Nさんの希望の年、2021年(令和3年)まで1ヶ月となりました。

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