クリニック通信Clinic Letter

6月の診療室だより

コロナ感染予防で外出を控える日々が続く中、今日も日課にしている散歩に出たMさん。仕事はテレワークになっているため、この時間が唯一の外気に触れる時間となっています。今日こそはいつもと違う道に行ってみようと玄関を出て、右側の方向に向かいました。人混みを避けて家庭菜園に凝っているご近所の話好きのご老人を遠まきにして歩くうちに、やっぱりあの場所に引き込まれるように入っていました。六花亭の看板がMさんを誘っていました。
この1か月で5kg増えた身体はMさんの動作を重くし、動けない、重くて動かない、と訴えます。屈託なく笑う明るい笑顔のMさんに悲壮感は微塵もありませんが、150cm、86kgの身体を小さくしてこぼれ落ちそうに椅子に座る姿は痛々しい感じです。“今日もお菓子との戦いに敗れてしまいました”“今日こそ、お菓子を打ち負かしたい”と挑むのですが、このところ連日連敗を期しています。
テレビはステイホーム、ステイホームと叫び、コロナ感染との終わりもない戦いが続く中、お菓子との壮絶な戦いを続けている人がいます。いつかコロナウイルスのいない、お菓子とも戦わなくても良いお菓子の城を造って住みたいと思っているMさんです。

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