クリニック通信Clinic Letter

4月の診療室だより

Nさんは糖尿病です。最近の糖尿病の治療と言えば多彩という表現がピッタリ。 内服剤も多数の種類があり、注射剤もインスリン療法に用いる沢山の製剤があ り、それ以外の注射剤も色々市場に出回るようになってきました。 こんなに便利になった糖尿病の治療にも実は大きな盲点があることが最近わかりました。
 糖尿病治療にインスリンを使用しているNさんにとって、インスリンがないことは、即死につながる可能性もあることを意味しています。 仙台の自宅が地震 により崩壊したため、妹さんを頼って必死の思いで札幌へ。 事なきを得ましたが、Nさんのようなインスリン治療中の糖尿病患者さんは、被災地にはまだ沢山 いることが予想されます。 通常であればごくありふれた治療薬も、被災の現場では全く手に入らない貴重薬に変身したという訳です。

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