クリニック通信Clinic Letter

9月の診療室だより

Sさんのご主人は最近65歳で定年退職となりました。次の職場も提案されていましたが断りました。定年後の色々のプランがあり退職後も働くことに抵抗がありました。働きづめで日本国内はおろか道内もほとんど訪れたことがなかったのです。夢にまで見たギリシャの遺跡、ヨーロッパの国々の旅も魅力でした。
そして退職。手続きが終わりいざ第二の人生へ飛び立つ寸前、ご主人の腰痛が発症、ほとんどベッドでの安静状態となり、手術を含めた整形外科通いで3カ月が経過、さらに杖歩行が必要となり、退職後1年が経ってしまいました。腰痛再発の恐れで海外への旅行は断念し、京都旅行に変更しましたが、腰痛によるメマイのため飛行機に乗ることができず京都も断念。結局、近場の定山渓で湯治ということに。夫婦でギリシャやフランス、イタリア、英国を旅するという長年の夢はすっかりしぼんで、腰痛持ちのご主人に付き添う毎日。Sさんの不満は増大の一途です。
昔は、否、つい最近までご主人をHさんと名前で呼んでいたSさんですが、退職後のあだ名は年金手帳さん。これから続く退職後の生活は、年金手帳さんとの寒々とした生活になりそうな予感です。格下げになったご主人の向後も心配されますが……。

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