北の町R市の今年の冬の寒さはことのほか厳しく、雪も多かったようです。昨晩の大雪で玄関前は階段の位置も判らなくなるほど雪が積もっていました。Kさんはいつもの如く出勤前の除雪を始めましたが、どうも何やら変化が自分に起きていることに気付きました。右側を見ようとしてもよく見えない、所謂、半盲状態だったのです。近くの眼科から回された脳外科の診断は脳梗塞でした。 Kさんは以前より心臓が悪く、又、かなり重症の無呼吸の指摘を受けてバイアスピリンという血液を固まりにくくする薬の処方を受けていましたが、最近ではあまり真面目に服用していなかったことが脳外科の調べで分かりました。無呼吸対策 もほとんど放置されていたため、夜間の無呼吸の増加が心臓の不整脈発作を引き起こしてしまったようです。その結果血栓症を生じて、脳梗塞というお定まりのコースを辿った様です。 睡眠時無呼吸は様々な臓器への影響が指摘されておりますが、その中でも不整脈の引き金となることが知られています。睡眠中の出来事のため自覚症に乏しく、Kさんのように高い代償を払うまで気付かず経過することは少なくありません。いびきが最近ひどくなったような場合、無呼吸の存在を気にした方が良いかも知れません