クリニック通信Clinic Letter

6月の診療室だより

 Kさんの目下の問題は便秘です。下剤を使わないと数日間は排便なし。一方で下剤を使用すると腹痛、下痢になる始末。あげくの果ては不眠まで重なり、体調不良は増すばかりです。このような大腸機能不全ともいうべき状態は、高齢で一人暮らしの女性にしばしば認められます。お腹の触診では特別な異常がなく、もちろん、大腸内視鏡検査では全く異常を認めておりません。

 食欲も特に落ちておらず、一般的には運動不足であることが多いこのような患者さんには、最近葛湯の服用を勧めています。朝食後、または夕食後に一杯の葛湯は即効性のあるものではありませんが、大腸機能改善にはかなり効果が期待できる対策の一つです。下剤で腹痛の生じやすい人は一度試してみてはいかがでしょうか?

 葛湯のおいしい飲み方の希望者は、栄養相談室までご相談下さい。

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