クリニック通信Clinic Letter

2月の診療室だより

Оさん、84歳、夢多き女性です。読書家です。 決して派手ではありませんが、うっすらと化粧をして受診に訪れます。 今日もベレー帽様の帽子を被り、動物の目を持ったバックを携えてやって来ました。 着ているものも決して高値ではありませんが、落ち着いた雰囲気を醸し出しています。

 先生、女性はいくつまで殿方を騙せると思います?理想は黒柳徹子みたいな女性なんです。 今年の芥川賞作家の誰それはあまり気に入りませんね、等々。 この年になるまで独身を通し(好きで独身を通した訳ではないと言うが)その点でも黒柳さんが目標とか。 おしゃれは女性の特権ですよね? 

 しょぼくれた高齢の男性に比べて意気の良い高齢女性が目立ちます。 持病を持っていない訳ではなく、自己管理がしっかりしている、 自分の身体がわかっていると言えば良いのでしょうか。

 どこかの国で賭け麻雀を日中からやって居直っていた市長さんがおりましたが、麻雀に熱中する高齢の女性も少なくありません。日中の麻雀は高齢の女性に占拠されていると言っても過言ではないとか。 自己管理さえしっかりしていれば麻雀も体操と同じ、読書に熱中するОさん、麻雀狂のSさん、こんな素敵な高齢者が社会を支配する高齢社会が近付いて来ています。

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