クリニック通信Clinic Letter

7月の診療室だより

 いつものように杖をついて診療に訪れたKさん、今日はいつになく忙しそうです。Kさんの趣味と言えばカラオケと詩吟。カラオケは月に5回、詩吟は月3回の例会があり、その間にパークゴルフが2回挟まります。8年前に奥さんに先立たれたKさん、一時はかなり落ち込んでいました。それに追い打ちをかけるように、脚の血栓症で歩けなくなり、入退院を繰り返す日々。車椅子から杖に替わり、ここ2~3年はパークゴルフも出来るまでに回復して来ました。持前の明るさも戻り、大きな声も元の様になって来ました。その原動力がカラオケです。

 今日はその月一回の、カラオケ店主催のカラオケクラブ例会です。平均年齢80歳近い高齢者60人のクラブで、毎回の例会には30人以上が集う、まさに高齢者カラオケ大会なのです。会費は1000円、午前11時から午後5時近くまで弁当まで付き、自慢のナツメロが響き渡ります。Kさんの番がやって来ました。亡くなった奥さんも好きだった古賀政男の“影を慕いて”。詩吟で鍛えた高い声で歌い上げます。

 高齢者のカラオケは今ブームとなっています。近い将来、高齢者カラオケ全国大会がテレビ放映されるかもしれません。

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